石鉢の由来 「四天王奉鉢」

当方の石碗は、 四天王奉鉢 をモチーフにして制作している。

かぐや姫と 「四天王奉鉢」

今から1000年以上前に書かれたとされる、日本最古の物語文学 「竹取物語」。 

この世になき美しい女性に成人したかぐや姫に、国中の若者が求婚をする。

時がくれば月に帰らなければならないかぐや姫は、求婚者達に対して首をたてにふることはなく、様々な難題をだす。

その一節に、石作の皇子からの求婚に対し、「仏の御石の鉢といふ物あり。それを取りて賜えへ」と条件を出す件がある。

この 「仏の御石の鉢」 というのが、天竺の国 (インド) の釈迦の奉鉢であり 「四天王奉鉢」といわれている。

 

釈迦が成道の折、東西南北を守る四天王が、仏陀に相応しい器として金銀七宝の食器を供するが、釈迦は自らに相応しい食器は石の碗であると言われ、魔術で4個の食器を1つの石鉢にされたという。

釈迦はこの石鉢で生涯食され、後に梵天によって、天に聖碗法輪の碗として供養された。

 

四天王奉鉢のレリーフ

(画像 :平山郁夫コレクションより)



かぐや姫と富士山

かぐや姫の竹取物語。

物語のラストは、以下の通りである。

時の帝もかぐや姫に心惹かれる。かぐや姫に求婚するも受け入れられず、姫は月に帰ってしまう。

姫は帝に、手紙と歌と不老不死の妙薬を残して去る。

帝は深く悲しみ、かぐや姫の帰った ” 月に一番近い高い山 ” 駿河の山の山頂で、手紙と不老不死の妙薬を焼き、煙を天に昇らせる。その煙は今も立ち上り、雲となって山を覆っている。

この山が “不死の山” ”不二山” ”富士山”であると伝えられている。

 

当方の石碗は、富士火山帯の安山岩を使用している。

鉄分が多く、多孔質でマイナス磁波作用に反応するこの石は、水の浄化作用を補う力ももっている。

この聖山の岩を焼成して聖石と為し、”不老長寿”の器を創作している。

安山岩は世界で一番高温に耐える自然石で、溶岩が冷えて固まったことから、絆を固くする石とも伝えられている。